五穀豊穣を願う小正月の伝統的な飾りメノモチ作りが、伊佐市大口原田の農業、内田一さん（86）方で行われました。家族13人で１日がかりで作り上げ、床の間を華やかに彩りました。

同市では昨年、硫黄山噴火の影響で川内川から取水する水田で稲作が中止となりました。内田さんは「同じ水稲農家として心を痛めていた。元気づけるために今年はいつもより大きく作った。米作りの再開が決まったので豊作を願いたい」と話しました。

白や赤、緑、黄の４色の餅がエノキの枝に刺してあります。餅の重みで枝がしなり、稲穂がこうべを垂れるように見えることから、稲作農家では豊作を願い小正月に飾るのが風習となっています。

内田さんは「準備は大変だけど、日本の良き伝統を残していきたい」と語りました。